東京大学大学院工学系研究科 光量子科学研究センター

Photon Science Center of the University of Tokyo

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セミナーのお知らせ: 井元信之氏(東京大学理学系研究科フォトンサイエンス研究機構)

以下のとおりセミナーを開催いたします。皆様のご参加をお待ちしています。

UTriplセミナー ・PSCセミナー ・IPSTセミナー ・ICCPTセミナー ・ALICeセミナー
CIAiSセミナー ・XPSセミナー
TACMIコンソーシアムオープンセミナー

日時:2019年9月10日(火)10:30~11:30
場所:東京大学本郷キャンパス 理学部1号館2階201b講義室

講演者: 井元 信之 氏
            (東京大学 理学系研究科 フォトンサイエンス研究機構)
講演題目: 量子コンピューター萌芽期の多様性

Abstract  PDFファイル

  現在の第2次ブームで量子コンピューターの方向性がおぼろげに見えて来たことは前回までに見て来た通りである。すなわち、①本命の目標としての汎用大型量子コンピューター、そして次の三種は既にクラウドサービスが始まっているが、②小型で量子誤り訂正を使わないNISQコンピューター、③汎用でないが限定された応用に対し使いやすい量子アニーラ、および④それを現行コンピューターでシミュレートする古典シミュレータである。
  しかしもっと以前の量子コンピューターの萌芽期は、当然のことながら目的も形態も混沌の中にあった。それは今より多様だった面もあり、ときどきは思い返す価値がある。一つは現在のブームの幅をより広げるための示唆の資源として、そしてもう一つは先人達の考え方を発想の肥やしとするためである。
  これらのことを念頭に、今回は萌芽期の様子について、それぞれの先人達が抱いた考え方に注目しつつレビューを試みる。通常はドイッチュとベネットから始まるが、彼らも突然湧いて出てきたわけではない。プリカーサーとしてファインマンやウィーズナーが言及されることがあるが、実際のところ彼らは何を言ったのか?これらの考察が、これから今のブームの範囲で競争するためにもそれ以外に道を広げるためにも、きっかけとなり役立つことを期待したい。



使用言語:日本語
紹介教員:湯本潤司教授(理学系研究科物理学専攻)

本件連絡先:
※本セミナーはオープンですが、記録のため、参加者のお名前、ご所属、連絡先を当日ご記入いただきますのでご了承ください。