イベント
セミナーのお知らせ: 大上 能悟 氏 (The Blackett Laboratory, Imperial College London / Kavli Institute for Theoretical Sciences)
以下のとおりセミナーを開催いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
UTriplセミナー
・PSCセミナー
・IPSTセミナー
・ICCPTセミナー
・ALICeセミナー
CIAiSセミナー
・XPSセミナー
TACMIコンソーシアムオープンセミナー
Q-STEPセミナー
日時:2021年5月14日(金)16:00~
場所:ZOOMでの開催 (事前登録制:https://forms.gle/eX3N4J4vy21snd8v8)
講演者: 大上 能悟 氏
(The Blackett Laboratory, Imperial College London / Kavli Institute for Theoretical Sciences)
講演題目: 媒質表面・界面における光学現象:輻射圧、逆ファラデー効果、非対称回折
【概要】
物質の表面・界面は悪魔が創ったと形容されるほどに、バルクには実現しない、特異な現象が起こる舞台である。
このステートメントは物性物理学の文脈だけでなく、光学の文脈にも当てはまる。本セミナーでは、私がこれまでに
取り組んできた界面付近で起こる特異な光学現象を3つ紹介する。
(1) 誘電散逸のある媒質表面の付近に発生する異常な輻射力・トルク──媒質の屈折率の虚部が実部と同程度
に大きい条件で、光は媒質表面付近で過剰な運動量と異常なスピン角運動量を持つ。これらは、バルクでは実
現しない輻射力・トルクを発生させる。
(2) 表面プラズモンの逆ファラデー効果とスピン輸送──表面プラズモンは金属の表面に局在した電磁場で、散逸
のある媒質界面付近の光と同様の異常スピン角運動量(円偏光)を持つ。この円偏光の逆ファラデー効果で、
金属中に不均一磁場が発生する。これは金属中の電子スピンをシュテルン・ゲルラッハ機構によって駆動し、直
流のスピン流を発生させる。
(3) 動く不均一界面による光の非対称回折──媒質の界面に凹凸があると、界面に入射した光は回折する。界面
が動くと、回折と同時に、それを反映したDoppler-like な周波数シフトが起こる。周期的な凹凸(回折格子)によ
って発生する回折は、鏡映対称な空間パターンをもつ。一方で、動く回折格子による回折は非対称なパターンを
発生させる。これは時間・空間の自由度が絡み合うことによる非相反性の現れである。
使用言語:日本語
紹介教員:
石川 顕一 (東京大学工学系研究科原子力国際専攻 教授)
谷 水城 (東京大学工学系研究科原子力国際専攻 卓越RA)
本件連絡先:
申込方法:Google forms(下記)にて参加の申し込みを行ってください。(※5 月13 日16 時締切) 当日までにご登録いただいたメールアドレス宛にZoomのURLを送付いたします。
https://forms.gle/eX3N4J4vy21snd8v8
※本セミナーはオープンですが、記録のため参加者のお名前、ご所属、メールアドレスをいただいております。