東京大学大学院工学系研究科 光量子科学研究センター

Photon Science Center of the University of Tokyo

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イベント

セミナーのお知らせ: 山田 涼平 氏 (東京大学大学院理学系研究科附属フォトンサイエンス研究機構)

以下のとおりセミナーを開催いたします。皆様のご参加をお待ちしています。

UTriplセミナー ・PSCセミナー ・IPSTセミナー ・ALICeセミナー
GMSIセミナー ・WINGS CFSセミナー
TACMIコンソーシアムオープンセミナー

日時:2023年11月21日(火)15:00~16:30
場所:東京大学理学部1号館3階340号室 および ZOOM(どちらも事前登録制)
講演者: 山田 涼平 氏
            (東京大学大学院 理学系研究科附属フォトンサイエンス研究機構, 特任研究員(CURIEチーフサイエンティスト))
講演題目: レーザー加工におけるフェムト秒光パルスの空気中での非線形伝搬効果の探究

Abstract  PDFファイル

  フェムト秒レーザー加工は、高精度かつ高品質な微細加工技術として産業的に広く利用されている。 近年、サイバーフィジカルシステム(CPS)を活用した新しいレーザー加工システムの開発が進められてお り、CPS の完成には、広範なパラメータ空間で加工結果を定量的に予測可能なシミュレーション手法の確 立が必要である。 加工結果の予測には、基礎方程式を数値的に解く演繹的な手法と、深層学習などを用いた帰納的な手 法が存在するが、両者はいずれも初期条件として物質に照射するレーザー条件を必要とする。 しかし、高強度のフェムト秒光パルスを空気中で集光すると、自己収束や空気のイオン化などの非線形 現象によってビームの強度プロファイルが複雑に変化するため、非線形伝搬領域におけるレーザー条件 の定量的な把握は困難だと考えられてきた。 そこで我々は、広いパルスエネルギー範囲でのシミュレーション結果と実験結果の定量的な比較を通して、 高強度のフェムト秒光パルスを空気中で集光した場合に生じる非線形伝搬効果を明らかにすることで、 非線形伝搬領域における加工穴形状のパルスエネルギー依存性を定量的に予測可能なシミュレーショ ン手法の確立に成功した[1]。 本講演では、空気中でのフェムト秒光パルスの非線形伝搬モデルの構築、非線形伝搬シミュレーションに よる加工穴形状の予測、非線形伝搬効果を利用した加工穴形状の制御などのトピックについて紹介する。

[1] R. Yamada et al., Opt. Express 31, 7363 (2023).



使用言語:Japanese/日本語
紹介教員:小西 邦昭

本件連絡先:
申込方法:Google forms(下記)にて参加の申し込みを行ってください。
  11月21日12時までに参加登録完了のご案内をご登録頂いたアドレス宛に送付します。
  会場が密にならないよう、規定人数に達した場合は申込を終了させていただきます。
https://forms.gle/rbfLe8rYzRCMAoxd8
※本セミナーはオープンですが、記録のため参加者のお名前、ご所属、メールアドレスをいただいております。