東京大学大学院工学系研究科 光量子科学研究センター

Photon Science Center of the University of Tokyo

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イベント

セミナーのお知らせ: 佐伯 峻生 (東京大学大学院工学系研究科・博士課程3年)

以下のとおりセミナーを開催いたします。皆様のご参加をお待ちしています。

UTriplセミナー ・PSCセミナー ・IPSTセミナー ・ALICeセミナー
GMSIセミナー ・WINGS CFSセミナー
TACMIコンソーシアムオープンセミナー

日時:2024年3月26日(火)10:30~12:00
場所:東京大学理学部1号館3階340号室 および ZOOM(どちらも事前登録制)
講演者: 佐伯 峻生 氏
            (東京大学大学院工学系研究科・博士課程3年)
講演題目: 複数の時間スケールにおける超短パルスレーザ加工現象のシングルショット撮影法

Abstract  PDFファイル

 

超短パルスレーザ加工は,精度,品質,柔軟性,汎用性などの点で優れており,Society 5.0の実現に向けた,ものづくり産業におけるサイバー・フィジカル・システム(CPS)構築の鍵となる技術として期待されている.CPS型レーザ加工の実現には加工学理の解明が不可欠である一方で,超短パルスレーザ加工では,フェムト秒から秒という複数の時間スケールで様々な物理過程が加工結果に寄与するため,学理の包括的な理解が難しい.高速イメージング技術は,加工現象を理解するための強力なツールであり,電気的な高速度カメラや超短パルスレーザを用いた光学的な撮影法など様々な技術が応用されてきた.しかしながら,電気的な高速度カメラの時間分解能の限界や,光学的な撮影法のフレーム数の制約により,広範な時間スケールで続く加工現象をシングルショットで計測することは困難であった.そこで我々は,全光学的な超短パルス操作により,反復測定を必要とせずに時間スケールを跨ぐ計測が可能な撮影技術を開発した.実証実験では,ピコ秒,ナノ秒,ミリ秒という複数の時間スケール(~10?100 ps,~1?10 ns,~1?100 ms)において,ガラスの加工現象のシングルショット計測を達成した[1].本講演では,既存の高速イメージング技術について概説した後,提案手法の概要と実証実験の結果を紹介する.また,CPS型レーザ加工の実現に向け,高速イメージング技術が切り拓く未来について議論する.

[1] T. Saiki et al., Sci. Adv. 9, eadj8608 (2023)



使用言語:Japanese/日本語
紹介教員:中川 桂一

本件連絡先:
申込方法:Google forms(下記)にて参加の申し込みを行ってください。
  当日までにご登録いただいたメールアドレス宛にZoomのURLを送付いたします。

https://forms.gle/iUTEYLSZENWBCE7AA
※本セミナーはオープンですが、記録のため参加者のお名前、ご所属、メールアドレスをいただいております。