光FORUM
「光Forum」へのお誘い
最近、物理学において「光」がますます目覚ましい役割を担うようになってきました。物性物理学においても、強い光の元での非線形光学応答だけでなく、最近では特に非平衡現象、光誘起相転移などの新しい状態の生成に関心が集まっています。また、他の分野との学際的な興味も発展しており、とくに冷却原子系との関連も探られ始めています。
このような背景から、この「光フォーラム」は、光物性に興味をもっているコミュニティーを中心にして交流を深めるために企画したものです。光物性の範囲内でも、他の研究者が何をやっているか意外と知らない、などのことがあるので、互いの研究を知ったり、実験と理論の間で刺激をし合ったり、そして将来の発展性をinformalに探ることが目的です。スタイルとしては、semiarを1~数カ月に一度程度を考えております。
将来的には、原子核や高エネルギーなど、より広い分野へも興味と交流を広げていきたいと思っています。というのも、現在すでに素粒子・高エネルギー物理の分野にも「光物性」という領域があり、真空に高エネルギーの超短パルスレーザーを照射し光電子を生成するなど、通常の加速器実験とは違う方法で素粒子やハドロンの研究をすることを大きな目標としています。このように、基礎物理の様々なアクティビティの横串となるようなものを、物性科学の視点を中心に提示できれば面白いと思います。
皆さまのご参加をお待ちしております。
青木 秀夫、五神 真
日付 | 講演者 | 所属 | 題目 | |
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平成23年度第1回 | 2011/5/12 | 五神 真 | 東京大学における先端光科学研究の動向と光Forumへの期待 | |
青木 秀夫 | 光Forumに期待すること-理論 | |||
平成23年度第2回 | 2011/6/21 | 堀越 宗一 | 工・光量子 | 冷却原子を用いた強相関多体粒子系の研究 |
平成23年度第3回 | 2011/7/27 | 島野 亮 | 理・物理 | テラヘルツ波領域の物性物理-光と物質の研究の新展開- |
平成23年度第4回 | 2011/12/20 | 岡本 博 | 新領域 | 強相関電子系の光誘起相転移 ~電荷と分子の超高速ダイナミクス~ |
平成24年度第1回 | 2012/5/21 | 岡 隆史 | 理・物理 | 光誘起トポロジカル相転移の理論 |
平成24年度第2回 | 2012/6/25 | 山本 喜久 | 国立情報学研究所 | 励起子ポラリトンの量子凝縮 |
平成24年度第3回 | 2012/10/30 | 石坂 香子 | 工・物工 | レーザー光電子分光による物質研究 |
平成25年度第1回 | 2013/7/9 | 有馬 孝尚 | 新領域・物質系 | フェロイクスと電磁波 |
平成25年度第2回 | 2014/3/13 | Frank Hegmann | Department of Physics, University of Alberta | Nanoscale ultrafast terahertz dynamics in semiconductors |
平成26年度第1回 | 2014/4/14 | Brendon O'Leary | Yale University | The ACME experiment: An improved limit on the electron's electric dipole moment |
平成26年度第2回 | 2014/6/16 | 松永 隆佑 | 理・物理 | テラヘルツ波を用いたBCS状態におけるヒッグスモードの研究 |
辻 直人 | 理・物理 | 非平衡強相関系・超伝導理論の最近の進展 | ||
平成26年度第3回 | 2014/8/27 | 秋山 英文 | 物性研・LASOR | 半導体および生物系発光デバイスにおける動的相関 |
平成26年度第4回 | 2014/8/27 | Daniel Mittleman | Rice University | The transverse-electric mode of terahertz parallel-plate waveguides: new applications |