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小芦G:誤り率監視の不要な量子暗号実験に成功
東京大学 大学院工学系研究科附属 光量子科学研究センターの小芦雅斗教授と佐々木寿彦特任研究員は、日本電信電話株式会社(NTT)と共同で、伝送の誤り率監視を行うことなしに安全性を確保する量子暗号を世界で初めて実現しました。本成果は、総当たり差動位相シフト(round-robin differential phase shift: RRDPS)方式と呼ばれる量子暗号方式を実験により実証したものです。この結果により、不確定性原理に基づく従来の方式と異なり、波束の収縮を安全性の原理とした量子暗号を実証することができました。 本成果は、2015年9月14日(英国時間)に英国科学誌「ネイチャー・フォトニクス」電子版で公開されました。
- 工学系研究科プレスリリース: 世界で初めて、誤り率監視の不要な量子暗号実験に成功~波束の収縮に基づいた新原理による手法を実証~
References
- Hiroki Takesue, Toshihiko Sasaki, Kiyoshi Tamaki and Masato Koashi,
"Experimental quantum key distribution without monitoring signal disturbance,"
Nature Photonics (2015). doi:10.1038/nphoton.2015.173 [Nature Photonics誌サイト]