東京大学大学院工学系研究科 光量子科学研究センター

Photon Science Center of the University of Tokyo

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ニュース&トピックス

セミナーのお知らせ: 井元信之氏(東京大学理学系研究科フォトンサイエンス研究機構)

以下のとおりセミナーを開催いたします。皆様のご参加をお待ちしています。

UTriplセミナー ・PSCセミナー ・IPSTセミナー ・ICCPTセミナー ・ALICeセミナー
MERITセミナー ・CIAiSセミナー
TACMIコンソーシアムオープンセミナー

日時:2019年7月16日(火)13:30~14:30
場所:東京大学本郷キャンパス 理学部1号館2階201b講義室

講演者: 井元 信之 氏
            (東京大学 理学系研究科 フォトンサイエンス研究機構)
講演題目: 量子コンピューターと量子暗号

Abstract  PDFファイル

 前回(6月20日)説明した「現行の量子でない計算と通信」をベースに、今回は本題の量子計算および量子暗号に入る。前回、セキュリティは通信の秘匿性確保だけでなく認証・署名や改竄防止など様々な目的があること、その手段としては、現行の「量子でない」方法は基本的に公開鍵暗号の方法を使っていることを述べた。公開鍵暗号は計算量理論が根拠になっており、その例として「かけ算はすぐできるが素因数分解は計算量的に困難な問題である」ことを説明した。今回は量子コンピューターを形成する量子ゲートや量子回路について説明し、光学素子によるそれらの実現例や演算を説明する。そして量子コンピューターが注目されるきっかけとなった「素因数分解は量子コンピューターにとって易しい問題になる」ことを説明する。これにより、量子論のどういう特徴が利用されているかを感じていただく。さらに、量子コンピューターでも破れない量子暗号について、その原理と種類、および種類ごとの特徴を概観する。



使用言語:日本語
紹介教員:湯本潤司教授(理学系研究科物理学専攻)

本件連絡先:
※本セミナーはオープンですが、記録のため、参加者のお名前、ご所属、連絡先を当日ご記入いただきますのでご了承ください。