東京大学大学院工学系研究科 光量子科学研究センター

Photon Science Center of the University of Tokyo

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セミナーのお知らせ: 谷 水城 氏 (量子科学技術研究開発機構 関西光量子科学研究所 博士研究員)

以下のとおりセミナーを開催いたします。皆様のご参加をお待ちしています。

UTriplセミナー ・ALICeセミナー
GMSIセミナー ・WINGS CFSセミナー
TACMIコンソーシアムオープンセミナー

日時:2024年6月27日(木)13:30~15:00
場所:東京大学理学部1号館3階341号室 および ZOOM(どちらも事前登録制)
講演者: 谷 水城 氏
            (量子科学技術研究開発機構 関西光量子科学研究所 博士研究員)
講演題目: フェムト秒レーザー加工初期過程における光と物質の相互作用に関する理論的研究

Abstract  PDFファイル

 

フェムト秒レーザー加工は次世代のものづくりの基幹的技術として有望視されている。クリアすべき課題の一つに、制御可能なパラメータの数が多すぎてテスト加工に膨大な労力がかかるという問題が挙げられる。実世界と仮想世界をシームレスに繋ぎ合わせるサイバーフィジカルシステム(CPS)を構築できれば、この問題を解決できると期待されている。本研究は、学理に基づいたCPSレーザー加工の実現を目指し、マルチスケール・マルチディシプリナリな過程を辿るフェムト秒加工の初期過程、特に極限的な光と物質の相互作用に関する第一原理計算とその欠点を補う新手法開発を行うものである。温度モデルでは通常、レーザー光はソース項として扱われるが、レーザーパルスを二色用いる場合など非線形性が強く現れるケースの取り扱いが難しい。そこで本研究では実時間第一原理計算によって二色のフェムト秒レーザーパルスによる電子励起過程とそのメカニズムを明らかにした。第一原理計算はこのように物理を調べる際には有効だが、CPSにおけるパラメータ探索に用いるには計算コストが高く、精度の系統的向上も難しいとされる。そこで、Vlasov方程式に基づく半古典シミュレーション法を開発することで、第一原理計算では取り扱いの難しかった大きな系のシミュレーションや、第一原理計算が特に苦手とする緩和過程を含むシミュレーションを行うことに成功した。



使用言語:Japanese/日本語
紹介教員:石川 顕一

本件連絡先:
申込方法:Google forms(下記)にて参加の申し込みを行ってください。
  当日までにご登録いただいたメールアドレス宛にZoomのURLを送付いたします。

https://forms.gle/LfJNyMCCzei3apmM7
※本セミナーはオープンですが、記録のため参加者のお名前、ご所属、メールアドレスをいただいております。